内科的な不調(胃炎)と整体について
整体というと、腰痛や肩こりといった外科的な症状についてだけ対応していると思われがちですが、内科的な不調についても対応しています。
例えば内科的な不調としてあげられるのは
- 頭が痛い(緊張型頭痛、片頭痛等)
- 呼吸に不快感がある(気管支炎、喘息、)
- 吐き気がある(逆流性食道炎、メニエール病等)
- 胃の調子が悪い(胃潰瘍、胃炎、逆流性食道炎、)
- 便の調子が良くない(便秘、下痢、過敏性腸症候群等)
- アレルギー(花粉症等)
などがあります。
上記のような内科的な症状の中でも特に身近な胃炎と整体についての関係について記述します。
◆胃炎とは?
胃は通常自分の胃酸で溶けないように粘膜によって保護しています。しかしその粘膜が暴飲暴食、ストレスなどといった要因で機能が低下することで胃粘膜に炎症がおきます。
この胃粘膜の炎症の総称を「胃炎」とよんでいます。
◆胃炎の症状は?
胃炎には、急性胃炎と慢性胃炎とがあります。
・急性胃炎
みぞおちに痛みが生じたり、腹痛、吐き気、悪寒、おう吐、吐血、下血、などの症状があります。
出血多量の場合は出血性ショックを起こす可能もありますので早急に対応が必要です。
・慢性胃炎
急性胃炎に比べて症状の重さと炎症の程度に相関関係が無いと言われています。
症状が軽い=炎症が軽いというわけでは無く、症状が軽くても炎症が重いという事もあります。
症状としては、腹部の不快感、胸焼け、膨満感、食欲不振、胃もたれ、胃痛などがあります。
◆胃炎の原因は?
・急性胃炎
薬の服用、アルコール摂取、感染症、過度のストレスなどがあり、これらによって胃の分泌液が少なくなる事でなると言われています。
・慢性胃炎
アルコール、コーヒー、紅茶などの刺激のあるものの長期間摂取や、ストレスの蓄積などや細菌の感染も原因の一つと言われています。
◆胃炎の一般的な治療法は?
・急性胃炎
症状の現れ方と程度や、直近に摂取したものを確認し軽度であれば投薬による症状緩和。
重度で水分摂取が取れない、出血がある場合は入院になるケースもあるようです。
・慢性胃炎
症状に合わせて、それに合った薬の服用になります。
また細菌によるものが無いか?などの検査や、除去なども行う場合もあります。
◆整体からみた胃炎時の胃の状態とは?
一般的に内科的に「炎症」と名の付くものの場合、胃であれば胃、腸であれば腸に固くなっている部分があります。
・急性胃炎の場合
胃全体が硬く締まっている状態になり、軽く触れても痛みや強い不快感があり、触られたくないというような感じがあります。
・慢性胃炎の場合
胃全体が硬くなっている場合もありますが局所的な事が多く、胸焼けやゲップといった症状が多く出る場合はいの入り口付近(噴門)、膨満感や胃もたれはいの出口付近(幽門)、胃痛は胃のどこかに固さが見られる傾向にあります。
これらも急性胃炎の場合と同じく触られると痛みや、強い不快感がある事があり触られたくない感じがあります。
◆整体から姿勢と胃炎の関係性
胃が悪い人は胃を押した際と痛みの他に、特徴的な姿勢があります。
それは座って背中から見た際に、左の背中が盛り上がるように左の肩を下げ、骨盤を上げるような姿勢です。
これはお腹が痛い人が背中を丸くするのと同じように防御反応の1つで、胃が痛んだり不調があると、胃をかばう様に左側を潰すように背中を丸めるためにこのような姿勢になります。
またちょうど胃の裏側にあたる部分の背中は押すと点で痛い部分があり、胃と連動してかたくなっています。
これは胃に限らず内科的に不調がある場合、その個所によって特徴的な姿勢があります。
◆胃の不調はほかの痛みの原因にもなる?
胃の不調がある事で上記のように左肩を下げる姿勢となるため、左肩、肩甲骨への緊張が強くなります。
それにより左肩周りの凝りや、つっぱり感などの不調が出る場合があります。
また逆に下方向へ不調が出ると腰痛といったように、胃に痛みや不調を感じていなくても、からだの痛みが実は胃から来ていた、という事もあるため外科的な見方と内科的な見方とセットで体の歪みを見る必要があります。
◆整体における胃の調整とは?
整体では「歪み=過度の緊張」を取り除く事を目的にしています。
自己回復力を阻害する歪みを取り除く事で早い症状の緩和、回復を目指すことが出来ます。
胃の場合、腹部(みぞおち付近)、または背部(みぞおちの裏、左側)の固くなっているところ(歪み)を探し出し、緩めるという施術を行います。
◆内科的に痛めた部位を早く良くし再発しにくくするには?
胃炎であれば、胃炎になりやすい日々の生活スタイル(暴飲暴食、過度なストレス等)が問題となります。
回復しやすい生活スタイルは、強い痛みや不調がある時に、楽になる様に過ごした過ごし方を継続することです。
強い痛みや不快感を経験すると、なるべく胃に負担をかけないようにと、小食にしたり、よく噛んで食べたり、消化の用意ものをたべたり、刺激物を取らないというように食べるものや、食べ方に気を使うようになるかと思います。
それらのように胃にとって負担の少ない状態をキープする事が自身の体にとってプラスに働きます。
◆なかなか回復しにくい状況とは?
薬を長期的に服用し症状だけを軽減して、生活をスタイルを変えないことです。
内科の不調は生活スタイルの積み重ねによるものが多いと言われています。
胃であれば暴飲暴食やストレスです。
これらの根本的な原因を変えずに表面的な症状を押さえても症状は回復難しくなります。
たとえ胃が楽になったとしても、ダメージは必ずどこかで受けることになるので次の不調へと繋がっていく可能性が高くなります。
薬は症状を緩和したり、症状の原因となる細菌等への効果はありますが、生活スタイルを変えることはできない、ということを覚えておいてください。
◆まとめ。
内科的な不調のなかでも身近な胃炎についてお話をしました。
胃炎は
- 食生活、ストレスといった生活スタイルによるもの。
- 感染症や細菌性のもの。
とがあり、
早く良くなるためには
- 生活スタイルを改める。
- 自己回復力を高める。
- 自己回復力を邪魔している歪みを取り除く。
- 薬を使う際は適度に使う。
です。
薬や整体を使ったとしても、生活スタイルを変えなければ再発リスクは常に付きまといます。
また生活スタイルを変えても、ダメージが大きい場合は回復に時間がかかります。
自分の環境と向き合い、整体で自分の知らない歪みを知り、歪みを取り除き回復力を上げて良くしていくことをおすすめします。
2022.8.14
美容・内臓